先日の記事で、昨年(2018年)は声楽とヴァイオリンのレッスンを受けるなど修行に明け暮れていた、と書きました。
声楽を習うのはヴォーカリストして自然の流れかと思いますが、ヴァイオリンをなぜ始めたのか?について今回は書こうと思います。
理由はたくさんあるのですが…(長文注意!)
- そもそもヴァイオリンの音色が好き
- 自分の音楽人生において、鍵盤楽器の経験はあるが、弦楽器は一切経験がなかった(←正確には、ヴァイオリンを買ったことはあるけど文字通りの3日坊主だった)ので、弦楽器の仕組みを理解したかった
- ギタリストやベーシストと理解度を深めたかったが、同じ楽器を始めて議論するのは避けたかった
- 自身の音楽ジャンル、シンフォニック・メタルはヴァイオリンの音色が必須なのに、その楽器を深く知らないままでいるのはあまり良くないと思っていた
と、いう感じでしょうか…(´・ω・`)
そして、これらの思いはずーっと持っていましたが、なかなか実行に移せませんでした。
しかし2016年後半から2018年頃にかけて、初めての海外公演、大規模なフェス、海外ツアーなどを立て続けに体験し、自分の実力不足や表現の限界を感じていたことに加え、
同時期にプロモーターの仕事でヴァイオリンを含む編成のメタル・バンドを招聘する機会が多く、そのステージをたくさん観ているうちに、
いつやるの?
今でしょ!
と遂に重い腰が上がった、というわけなのです(`・ω・´)
それらを順にお話しすると…
まず、2016年11月のELVENKING!
同郷イタリアのDGMとのダブルヘッドライナーで行われた東名阪ツアーでしたが、我々ANCIENT MYTHもサポート・アクトとして帯同させていただきました。
( 余談ですが、DGMの初来日公演でも我々はご一緒させていただきました)
幸運にも、ELVENKINGのヴァイオリニスト、Fabio “Lethien” Polpとは他のイタリアのバンドに共通の知り合いがいたこと等からいろんなお話をさせていただき、ヴァイオリンについても様々な話を聞かせてくれました。
こうして、初めて生で観た『メタル・バンドの中にいるヴァイオリニスト』と共通の時間を持てたことが、私の中で眠っていた関心や興味を次第に呼び覚ましていくことになります。
この後、2017年3月のSUIDAKRA(同公演のヘッドライナーはEQUILIBRIUM)の来日公演では
日本在住のヴァイオリニストを迎えたステージが行われたのですが、
この時はあまりステージを観られずだったので『ヴァイオリンきっかけ公演』には含まない…けど、後述するお話にちょっと繋がるので書いておきます(・ω・)
さて、次の私の『ヴァイオリンきっかけ公演』は、2017年9月のKORPIKLAANI & FIDDLER’S GREEN !
KORPIKLAANIは、 私が初めて知った、「ヴァイオリンがメンバーに含まれるメタルバンド」だったのもあり、知ったその日から10年以上経って初めて見る彼らの演奏は、特別に感慨深いものがありました。
私が彼らを知った頃に在籍していたヴァイオリニスト・Hittavainenは居なくなり他のヴァイオリニストに替わってはいましたが、その民謡的なサウンドに乗る『牧歌的な』『クラシックとは全く違うアプローチの』ヴァイオリンの音色は、変わらずとても心地良かったです(*’▽’*)
このバンドには、アコーディオンのメンバーも居まして、それもめちゃくちゃ良くて、この日ステージで使われていたRolandのV-Accordionがすごく欲しくなりましたが、高すぎて断念しました(´・ω・`)
いいよねー、動ける鍵盤。
ショルキーは現代的すぎる外観だからあまり好みではないのですが、アコーディオンは本当にいい!
しかもこのV-Accordionならいろんな音色/音源が使えるのか…と妄想は膨らみましたが…!
まぁ、そんな鍵盤話は置いておき…
共演のFIDDLER’S GREENもヴァイオリニストが居まして、彼もかっこよかったぁぁぁー!
一日中、ヴァイオリニストが居るメタル・バンドを堪能した…しかも東名阪あったから、3日間もね(*´ω`*)
小回りが効いて、弓がかっこよくて、優雅で、軽やかで。
ギターやベースほど、どっしりしてないから、小柄な私にも合うかもしれない。
大柄な外人さんたちが軽々と弾く姿を連続で見たから、そんな想いがこみ上げて、止まりませんでした。
でも…
集合住宅だし…
楽器はダメだし…
昔買ったヴァイオリンは持ってはいるけど、鳴らせないなぁ…
と、思っていました。
『やらない理由』なんてね、いくらでも出てくるんですよね(´・ω・`)
ところが。
上記の公演のすぐ後、楽器屋さんの前を通りかかったら、
そこには我がバンドのシンボル・カラーとしている「紫」のエレキ・ヴァイオリンが飾られているではないですか…!!
しかもセール中だとぉ…!?
これはもう、お迎えして、始めるしかない!
そう決心して入店!
速攻でお迎えした、『菫(すみれ)』ちゃん。
我が家に元々住んでいた、『楓(かえで)』ちゃんとのツーショットです(*´ω`*)
↓
まだ習いたてで音の配置を覚えていなかったから、シールが貼ってあります。
今見ると、懐かしいですね(*´ω`*)
お迎え後、すぐに音楽教室を探しました。
せっかくならヴァイオリンも声楽も両方習えないか、ということも踏まえて!
そうしたら、通いやすいところで、すぐに見つかったんです。
思い立ったら一気に行動するのは、大切かもしれませんね。
と、こんな風に思い立って新しく楽器を始める人が出て、脈々と時代や世代が受け継がれていくのだから、
楽器を人前で演奏する人は本当に大切で尊い存在だな〜と、改めて思いました。
いざ始めてみると、ヴァイオリンは想像を絶するほど難しい楽器で、
頭は混乱するわ手首は痛めるわで大変でしたが、
私が一生涯かけて音楽を愛していくにあたり、音楽に触れ音楽を側においておく手段に
『ヴァイオリン』が加ったことの喜びは、何ものにも変えがたいものです。
四苦八苦しているうち、2018年4月にはDARLIADAの来日公演でまたまたヴァイオリニストに魅了されたわけですが、この後がさらに凄かった。
翌5月に来日したTURISAS !
このバンドのヴァイオリニスト、Olli Vänskäはクラシック指揮者のOsmo Vänskäの息子だということを知り、またまた食い入るようにその演奏を拝見させていただきました…
「やべぇ、神の手だ…サラブレッドだ…すごすぎる…」
と、ますますヴァイオリンが大好きになりました。
本当に最近はヴァイオリニストを擁するメタルバンドが増えてきましたよね。
私がこれまでに、4作ほどアートワークを担当させていただいたAMILIYAHには、最近2人もヴァイオリニストが加入したそうで…!
そういえば、ANCIENT MYTHのHal<Key>が参加しているETHEREAL SINにもヴァイオリンのメンバーがいますよね!
さて、ここで伏線回収。
この時のゲスト・ヴァイオリニストが、今はETHEREAL SINで弾いてるオニイサンなんですよ〜(・ω・)
他にも、ヴァイオリンのいるオススメのバンドがあったら是非教えてください!
最近はアルバムの制作優先でヴァイオリンの練習は疎かになっていますが、今日は帰ったらすぐにヴァイオリンを触ろうと思います(`・ω・´)